2021年 03月 30日
「住居が変わると、人生も変わる」相原雅之さん |
特集「自分らしく暮らしたい」
日本リハビリテーション工学協会誌2020/2 Vol35 より
相原雅之さんは、脳性まひによる車いすの生活で、
高校生まで施設で暮らしていました。
バリアフリーという言葉を聞くことがないくらい
自由に走っていました。
高校を卒業し、在宅生活を始めるのですが、
市営住宅です。
身動きができず、ソファーに座ったままです。
2年ほど暮らしましたが、
どうしても家族の負担が大きく、父親が一軒家を建てます。
全面バリアフリーで、入浴リフトまであります。
外出も自由にできるようになり、社会とも関われるようになりました。
そして、結婚します。
今度は賃貸マンション暮らしです。
リフトが使えず、入浴車や
ポータブルトイレを利用するようになりました。
(奥様はお仕事で日中不在ですし、配偶者=介助者ではないので)
一日に3回ヘルバーさんの介助を受け、
合間に弟さんの仕事の手伝いなどをして
ゆっくり過ごす時間がないほどでした。
この冊子の記事の「表」に
市営アパート、一軒家、マンション1F
と、違いがわかるようにまとめています。
(皆様に見て頂けないのが残念です)
マンションはオーダーの一軒家に比べて不便です。
でも、夜中でも好きな時間にコンビニに行けたり、
移動リフトを利用することで、気兼ねなく介助を受けれたり、
不便でも、自分で選んだ生活は、
「私は、この生活が、これまででは一番満足しています」
以下抜粋です。
「私のような重度の障害者が地域で暮らすためには、
やはりヘルバーさんや家族に負担の少ない介助が大切です。
そのためには、住環境と福祉用具の存在は重要なものです。
お互いに辛い思いをして「介助」を受けるということは、
とても苦痛なものです。
現在「誰もが、住み慣れた地域で生活できるように…」と
騒がれている世の中で、福祉用具はせめて柔軟に
「部品」交換が可能となり、「どんな家」でも使用が可能で
あるべきだと思います。
そうなれば「在宅生活」がもっと介護者も障害者も高齢者も、
互いに楽に生活ができると私は思います。」
この記事はずいぶん心に残りました。
不便でも楽しい、と、
自分で選べる毎日を過ごせるからと、
私たちの家づくりは、
まず介助者のご家族になるべく負担が少なくなるように
ご本人の趣味や生活に沿えるように
年齢や症状で変わってくる動作には、福祉用具で対応できるように
そしてなにより、特別な福祉の家ではないように、普通の住宅であるように。
最後に…
福岡営業所が早、3年目を迎えました。
福祉住環境に対するその時の気持ちは皆、変わっていません。
その皆の想いが、会社の礎となっています。
和楽庵は今月で定年を迎えます。
あと少しはお手伝いができるだろうと思いますが、
この日記は終わりとなります。
長い間、ご覧いただき、ありがとうございました。
皆の想いが、広がり、繋がっていくことを、心より願います。
令和三年三月
日本リハビリテーション工学協会誌2020/2 Vol35 より
相原雅之さんは、脳性まひによる車いすの生活で、
高校生まで施設で暮らしていました。
バリアフリーという言葉を聞くことがないくらい
自由に走っていました。
高校を卒業し、在宅生活を始めるのですが、
市営住宅です。
身動きができず、ソファーに座ったままです。
2年ほど暮らしましたが、
どうしても家族の負担が大きく、父親が一軒家を建てます。
全面バリアフリーで、入浴リフトまであります。
外出も自由にできるようになり、社会とも関われるようになりました。
そして、結婚します。
今度は賃貸マンション暮らしです。
リフトが使えず、入浴車や
ポータブルトイレを利用するようになりました。
(奥様はお仕事で日中不在ですし、配偶者=介助者ではないので)
一日に3回ヘルバーさんの介助を受け、
合間に弟さんの仕事の手伝いなどをして
ゆっくり過ごす時間がないほどでした。
この冊子の記事の「表」に
市営アパート、一軒家、マンション1F
と、違いがわかるようにまとめています。
(皆様に見て頂けないのが残念です)
マンションはオーダーの一軒家に比べて不便です。
でも、夜中でも好きな時間にコンビニに行けたり、
移動リフトを利用することで、気兼ねなく介助を受けれたり、
不便でも、自分で選んだ生活は、
「私は、この生活が、これまででは一番満足しています」
以下抜粋です。
「私のような重度の障害者が地域で暮らすためには、
やはりヘルバーさんや家族に負担の少ない介助が大切です。
そのためには、住環境と福祉用具の存在は重要なものです。
お互いに辛い思いをして「介助」を受けるということは、
とても苦痛なものです。
現在「誰もが、住み慣れた地域で生活できるように…」と
騒がれている世の中で、福祉用具はせめて柔軟に
「部品」交換が可能となり、「どんな家」でも使用が可能で
あるべきだと思います。
そうなれば「在宅生活」がもっと介護者も障害者も高齢者も、
互いに楽に生活ができると私は思います。」
この記事はずいぶん心に残りました。
不便でも楽しい、と、
自分で選べる毎日を過ごせるからと、
私たちの家づくりは、
まず介助者のご家族になるべく負担が少なくなるように
ご本人の趣味や生活に沿えるように
年齢や症状で変わってくる動作には、福祉用具で対応できるように
そしてなにより、特別な福祉の家ではないように、普通の住宅であるように。
最後に…
福岡営業所が早、3年目を迎えました。
福祉住環境に対するその時の気持ちは皆、変わっていません。
その皆の想いが、会社の礎となっています。
和楽庵は今月で定年を迎えます。
あと少しはお手伝いができるだろうと思いますが、
この日記は終わりとなります。
長い間、ご覧いただき、ありがとうございました。
皆の想いが、広がり、繋がっていくことを、心より願います。
令和三年三月
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by warakukan
| 2021-03-30 19:43
| 介護障害住宅